
【 本論 】
C優位型は、非常に興味深い心理パターンを示します。このタイプは、自由奔放な子供っぽさを特徴とし、同時に自己中心的で依存性が高いという複雑なバランスを持っています。
FC(自由な子供の自我)とAC(従順な子供の自我)のエネルギーが強く現れるこのタイプは、FC比較高値或いは絶対高値によって「無邪気で自分の心に素直、だからわがままを押し通したい」という強い衝動と、双璧をなすACによって「そうしたわがままな自分を周囲が認め、肯定的に評価し、可愛がって欲しい」という強い願望を抱えています。
このような特性は、親の庇護を求め、愛情を受け取りたいという欲求が強い一方で、自分のわがままが制限される或いは規制されると、すぐに反抗的な態度を取るという”子供っぽさ”を色濃く現します。周囲に甘えながらも、自分の思い通りにならないと、コントロールできない不満を表出させるわけですが、それがAC高エネルギー者特有の反抗時特徴として「すねる」「閉じこもる」「うなだれる」「ふくれっ面をする」という形で、しかも劇的にわかりやすく現れるのです。
こうした振る舞いは、時に「ピーターパン・シンドローム」とも言われ、欧米では「大人になりたくない症候群」として扱われることもあります。
このタイプの人は、比較高値或いは絶対高値のACによって、周囲の顔色を窺いながら、自分を甘えさせてくれる人物や、自分の弱点をカバーしてくれる相手を求める傾向があります。結果的に、双璧の高FCが自己中心的で自己愛的な性質に働き、当然AC高値による依存心も高い傾向を示します。それが故に、社会的な責任感や義務感に欠け(CP比較低値或いは絶対低値)、自分勝手で気ままな毎日を送りがちです。
またC優位型は、大げさな自己宣伝をし、その場ではスターのように振るまうことが好きです。しかし本当に大事な時には責任を回避し、低いCPとAによって社会的な役割から逃げ回ることが多いという特徴もあります。要するに常に特別扱いを期待し、自身がヒーローまたはヒロインであることを望んでいるのですが、しかしヒーロー、ヒロインとしての責任までは引き受けたくないということです。
その内側では、自分に自信がなく不安を抱えているのでしょう。ですから常に支えとなる味方を探しているのです。そしてひと度味方をロックオンしたら、あとは徹底的に自分の脇の下に入れこもうと圧力をかけていくのです。こうした特徴は、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のビフ・タネンや「ドラえもん」のジャイアンのようなキャラクターに象徴されます。
業務遂行上のリスクとしては、こうした行動特性が、職場で協力を要する場面での障害となりがちだということです。グループでのプロジェクトにおいて、チームワークが必要な場面であるにも関わらず、自分のヒーロー願望が満たされないと、FCが暴走して攻撃的になることがあります。これにより同僚との関係が悪化し、職場の士気を低下させる恐れがあります。
また前述の通り、このタイプはAやCPの低さから、自分の子供じみた願望が成就しない場合、FCとACの高さによって子供じみた"ふてくされ"反応を暴走させます。比較低値或いは絶対低値のAによって、子供じみたマイナス反応を制御できないのです。ひと度そうした状態になると、自分で自分をどうしていいのかさえわからなくなってしまうのです。顔や耳たぶを赤らめて憤懣やるかたないのですが、しかしACの高さによってその怒りを他者に直接ぶつけることができず、内憤をマグマのように溜め込んでいくのです。
このような子供じみた反応がちょくちょくと現れることによって、しょっちゅう周囲とトラブルを起こしますから、チームメンバーからは「鼻つまみ者」として扱われることも多くなります。
更に極端な場合には、どうしていいのかわからないからこそ、現実から逃避しようとしてしまい、その手段として薬物やアルコールに依存する恐れもあります。これはCPとAの低さからくる社会性の不足、現実的且つ建設的な判断が苦手であることなどが原因になっています。
社会性を高めるためには、先ずはAとCP値の上昇が望まれます。
しかしながらC優位型の場合、なにせ"気まま"です。凡そ自律的な建設的志向性を持ちえませんので、例えこのタイプの特徴、リスクがわかったとしても「だからなに?」とばかりに改善を志向しないことが多くあります。むしろそうした指摘や注意、分析がなされても、顔を赤らめて内噴を高まらせるばかりで、正常な思考が働かなかったりするのです。
こうした問題に対するアドバイスとしては、一にも二にも、自己認識を深めることが重要です。自分自身の「子供っぽさ」を理解し、自分の感情や行動を客観的に見つめることで、改善の余地を見つけることを期待しましょう。
普段は高いFCとACによって、明るくて行動的、楽しくはしゃぐこともでき、発想やひらめきも豊富、チャーミングです。そして従順さと素直さも併せ持っていて、他者の顔色も気にかけます。ですから周囲の人は決して不快ではありません。むしろ微笑ましくさえあり受容的です。しかしひと度うまくいかなくなると(自分の思い通りに行かなくなると)、前述の子供じみたマイナス特徴が急出します。よって周囲の人々は大いに戸惑うのですが、しかし普段のチャーミングさに免じてしまって、ついそれを許容してしまったりするのです。こうしたことが繰り返されていくことによって、本人のそうしたマイナスパターンが改善されることなく、むしろ助長されていくことがあります。注意が必要です。





