カテゴリ:🔴エゴグラム
低位型(第7類)
M型
ガキ大将/姉御肌タイプ
M型(自我名称付)


  【 本論 】


このパターンは、一見するとエネルギッシュで親しみやすい印象を与えます。なぜなら発想・ひらめき・感性・創造性のFC(自由な子供の自我)が比較高値或いは絶対高値であることから、言いたいことが言え、アイディアマンであり、行動力もあり、仕事も人生も楽しもうとするエネルギーに溢れているからです。そして自分さえよければそれでよいのではなく、FCと共に比較高値或いは絶対高値のNP(母親的自我)によって、養育的、慈悲的で愛情に溢れた言動、世話焼きで寛容な姿勢も顕著です。従って人を引き付ける魅力に溢れていると言えるでしょう。

しかし、その背後には多くの特性が潜んでおり、特に組織での役割や人間関係においては注意を要する部分もあります。

 

M型はCP(父親的自我)・A(大人の自我)・AC(従順な子供の自我)が、先述FCNPの逆で相対低値或いは絶対低値となります。この特徴下でCPAACの絶対値が日本人平均エリアを下回る場合は、規則遵守や秩序維持能力が低くなりがちで、社会性に乏しいといわれます。


ビジネスマン/ユーモア/茶目っ気/外国人/男性/指鉄砲/バン/指差し


AとCPがセットになって高エネルギーであることが社会性を担保しますので、CPも低ければAも低いとなれば、それらの絶対値にも依りますが社会性は低下しがちです。またCPACは公共性の源泉となるエネルギーです。こちらのいずれも比較低値或いは絶対低値なのがM型です。ですからCPAAC値が揃って日本人平均エリアの下方又は平均エリアの下位エリアとなれば、社会性にも公共性にもなんらかの課題を抱えていると考えた方がよいでしょう。

比較高値或いは絶対高値のFCエネルギーと、比較低値或いは絶対低値のACエネルギーがセットになると、わがままが行動化しやすくなります。自分の欲求や考えを押し通す一方で(言説レベル)、他者の感情や状況に配慮する能力が不足し(配慮レベル)、それでいて行動が早い(行動レベル)のです。結果、その行動はAの低さも影響して、極めて主観的になりがちで、自己中心的な存在として認識されやすくなるのです。

 

しかしながら、NPエネルギーが高い場合、面倒見のよさや愛情たっぷりの表現が特徴立つので、またFCエネルギーの高さから「好き・嫌い」がはっきりしており、「面倒見のよさや愛情表現は、気に入った人にしか発揮されず、だからこそ、発揮されるときには尚のこと高エネルギーで発揮され、結果とことん面倒見がよく、愛情豊かな表現となる」わけですから、気に入られた人にとって見れば、またその人が困りごとを抱えているときなどは、""がかった存在として認識されるでしょう。


祈り/感謝/女性/日本人 (5)


博愛主義的に全ての人に愛情をふりまけば、当然一人当たりに割くエネルギーは小さくなりますが、自分の周囲の、更に一部の気に入った人にだけなら、注げる愛情エネルギーはすこぶる大きなものとなります。だから自分の周囲にいる気に入った人が困っていたら放っておけません。「俺に任しとけ。俺がなんとかしてやる」「私についてらっしゃい。私の言うとおりにしておけば、私が全部かたをつけてあげるから」などという言説、態度をとり、"親分肌""姉御肌"と認識されるのです。

このようなことから、周囲の人を引き寄せる魅力を持っていると言えますが、「任せろ」「ついてらっしゃい」という割には、現実検討味や処理能力のAが低いものですから、実際はなんともならないことも多く、頼ったはいいけれども、結果自分でなんとかしなくてはならなくなることも多いのです。しかしそのような時には素直に謝罪することができる自我バランスにあるM型ですから、そして物理的にはなんとかならなかったとしても、応援団たる姿勢は崩しませんから、結果的にそうした心的なサポートを受けることによって頼った人が救われるということもあります。

 

いずれにせよ基本的には、憎めず、感謝され、愛されるキャラクターと言えるでしょう。


女性/ビジネスウーマン/日本人/ガッツポーズ/笑顔/愛されキャラ


ところが、それぞれの絶対値によって度合いは変わりますが、CPAAC"トリプル・ロー"は、前述のように社会性や公共性に課題があるパターンです。ですからM型本人は、気に入った相手だけには徹底して面倒見がよく、愛情を注ぎますが、気に入らない人への対応はけんもほろろです。お気に入り外の人が困っていても「自分の責任だ」「身から出た錆」とばかり、ぴしゃっと援助の扉を閉じてしまいます。すがってきても切り捨てます。ACが低いので人の気持ちに関心が低く、相手から恨まれようと、周囲から顰蹙を買おうとお構いなしです。

このように人によって極端に対応が分かれるところが、このエゴグラムパターンの面白さであり、怖さなのです。もちろん今まで気に入られていた人が、急に嫌われることもありますので、日頃M型の人に気に入られ、よくして貰っている人々は戦々恐々とし、腫れ物に触るように接するというシナリオもありがちなのです。

天真爛漫で憎めず、また面倒見もよく、自然と愛情表現ができるM型は、多くの友人に囲まれ、自発的な行動によってグループの中心人物になることが往々あります。しかしそうであっても、ACAの比較或いは絶対低値により、またAで制御できない自由奔放なFCにより、長い付き合いの中では「言ってはいけないひと言」を言ってしまう、「超えてはいけない一線」を超えてしまうことがありがちです。ですから閉ざされたコミュニティ内の一見濃密、良好に見える人間関係であっても、これが長続きせず、深い信頼関係で結ばれた"親友"と呼べるような間柄の人が、実は少ないということもあったりします。


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もちろんトリプル・ロー(CPAFC)と、ツー・ハイ(NPFC)のエネルギーギャップが極端に大きい場合にそうしたリスクがあるわけですが、いずれにせよコード読みでM型と診断される場合は、衝動コントロール力を養うことを心掛けなければいけません。アンガー・マネジメントを学び、実践し、併せて長期的視点で人間関係や組織の展望を考えることが推奨されます。

 

一方でトリプル・ローとツー・ハイのギャップが極端ではなく、全体に絶対値エネルギーが高い場合は、健康的でバランスの取れた親分肌、姉御肌タイプとして要職を担うことができます。こうしたケースでは、そこそこの共感性と責任感、現実検討力が備わっているため、周囲との調和も可能です。こうしたM型の場合、自発性と協調性のバランスが適度或いは許容範囲内で取れており、大抵の状況に柔軟に対応できる力を持っています。

FC
は「もう一人の小教授」と呼ばれています。FCが優位自我の人はなにごとも直感的に判断しますから、長年そうした自我を維持しているうちに直観力が磨かれていくものです。判断のスピードが速いだけではなく、正しくなってくるのです。判断の精度向上です。


教授/先生/講師/女性/外国人/クリアボード/ホワイトボード/ブラックボード


これは直感判断によって経験してきた数多くの成功体験・失敗体験から学んでいるということです。すると理屈、理論ではなく、直感を信じて判断、決断した方が時間と思考エネルギーを節約でき、決断のタイミングを逸することも少なくなり、要は生産性が高くなっていきます。つまり局面に臨んでパパっと判断、決断し、それが正しいということです。

このような経緯と現象は、組織を率いて、日々多くの判断、決断が求められる経営幹部や社長にとっては結構重要なことです。しかし未来に向かって未踏の領域に組織を率いていこうとする場合は、組織メンバーから理解と納得、共感と意欲を引き出さなければなりません。このような場合は「俺を信じろ。黙ってついてこい」「私についてくれば問題はない。さあ皆で一緒にいきましょう」などと笛を吹いても、部下はなかなか踊りづらいものです。

仮に踊る人がいたとしても内心は半信半疑、腰が引けていることでしょうし、一見すると結構のりのりで踊る人がいたとしても、それはAC優位自我の人であって、要は自分ではあまりよく考えていなく、ただ権力者が「踊れと言ったから踊っているだけ」なのです。またNP優位自我の人なら、権力者のわがままを聞いているような感覚で「世話焼きマインド」によって踊ったフリをしている場合もあります。

 

運動会/子供/ダンス (5)



ですからそのようなケースでは、ACPの高エネルギーがセットになった、確かな現実検討味を加えたことがわかる、しかも強固な理屈構造が必要で、尚社会性と共感性を担保したビジョンを示さないと失敗しがちなのです。気の知れた仲間内ではFCNP主体で意思疎通できても、多くの集団を効率的且つ効果的に率いていこうとするなら、もちろんキーマンとなる人々の自我バランスを理解しておくことも重要ですが、確りとした理屈を示さないとなりません。

自我バランスの違いによる相性の壁を越えられるのは、正しい理屈と損得勘定です。損得勘定は局面の展開次第で大きく変わります。従って一時的な動機にしかなりません。なにしろ損得勘定は、外発的動機付けの代表格ですから"0ポイント・モチベーション"なのです。

さて、トリプル・スリー(CPNPA)プラス・ワン(FC)が、全て日本人平均エリアを上回るエネルギーのM型は、「俺(私)についてこい」「皆で行こうぜ」といった茶目っ気たっぷりでワクワクドキドキさせる才覚を持つ、有能なリーダー像が表出してくることがあります。このタイプは、他者を勇気づけ、チームの目標達成を推進する力があります。一方で比較低値のACをウィークポイントとして認識し、他者への配慮を忘れないことが重要です。


リーダー/男女/日本人/指差し/背景なし/ビジネス

組織的な業務遂行上のリスクに関しては、M型の特性が影響を及ぼす可能性があります。特に衝動的な決定や自己中心的な行動は、チームダイナミクスに悪影響を与える危険があります。意見の対立や不和が生じた場合、関係の修復が難しくなる可能性もあります。そのため常に自分の行動が周囲に与える影響を意識し、自制心を持つことが求められます。

 

このようなリスクを克服するためのアドバイスとしては、定期的な自己反省やフィードバックを受け入れる姿勢を持つことが重要です。また、他者の意見や心の声を聞く習慣を身につけることも有益です。これにより、他者の立場を理解し、共感力を高めることができます。また、何事も一人で抱え込まず、チームメンバーと協力して課題に取り組む姿勢を持つことで、より建設的な環境を築くことができるでしょう。

 

このようにM型は、多様な特性を持ち、成長と自己調整を通じて組織に大きく貢献する力を持っています。うまくそのバランスを保ちながら、リーダーシップと協調性を発揮することが、成功の鍵となるでしょう。

 


参考:金子書房「新版 エゴグラム・パターン/TEG(東大式エゴグラム)第2版」


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定型文(記事02本文複写)
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エゴグラムは交流分析のツールです。

そのエゴグラムのタイプ名称は大変キャッチーです。これはエゴグラムの考案者である ジョン・M・デュセイ の師 エリック・バーンが、交流分析を世間に広く認知せしめ市民権を得る狙いで、その著書「人生ゲーム」のなかで敢えてキャッチーにタイプ名称を紹介したことに端を発します。

以来そのキャッチーな名称が独り歩きして、ともすると分析結果として、その名称で自分の思考特性、言動特性を規定されてしまうと、また繰り返しその名称で他者から揶揄的にパターン化されると、そのタイプ名称に自らをはめ込んで、自らのよりよい変化を規制してしまうということがありました。

キャッチーな名称は、キャッチーであるが故におもしろ笑しく多用されるものです。多用されればされるほど、された方は変化に対する規制マジックが働いた状態となり、エゴグラムの改善が進まなくなるのです。

実際に日本の学会でも、型名(M型とかN型とか)はさておき、タイプ名("がんこ親父タイプ"とか"いじけタイプ"とか)は、日本のエゴグラムの概念体系から抹消しようとの動きがあったようです。そして遂に2019年の東大式エゴグラム検査の改定では、そのタイプ名称が削除されています。

タイプ名称はキャッチーでわかりやすいので、エゴグラムの知識を得、それを活用できるようになるためにはとても有効です。この観点で、私共の研修ではそれ(以前のタイプ名称)を継承し、それによって基本的な理解促進を図っております。

一方で上述のような危険、学会の方向性、そして実際のエゴグラム図書からの削除という事実もあります旨ご賢察、ご注意くださいますようお願いいたします。いたずらにタイプ名称を口にして、他者をラベリングすることはお控えください。


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