カテゴリ:🔴エゴグラム
低位型(第5類)
NⅡ型
おふくろさんタイプ
NⅡ型(自我名称付)


 N型共通の前提 ]

 

日本人はAC(従順な子供の自我)とNP(母親的自我)が高い傾向にあり、その要素を含んだN型エゴグラムは、日本人によく見られるタイプであると言えます。


このタイプは、他人の気持ちや周囲の反応を非常に気にするため(比較又は絶対高AC&比較又は絶対高NP)、頼まれたことを断れないことが多いので「Nは"No"と言えないタイプ」などと言われています。


他人のために一生懸命になりすぎて、自分自身が楽しむことができない特徴は、高AC&高NPに対してFC(自由な子供の自我)が低いというアンバランスにも起因しています。この結果、ストレスによる葛藤が溜まりやすくなります。


このようなN型の傾向は、日本人の利他的で忍耐強い性格をよく示しているとも言えますが、このようでは自分自身を犠牲にしがちとなります。また、溜まったストレスによる葛藤が原因して体調を崩しやすくなり、自己実現を妨げることも間々あります。


このタイプのエゴグラムパターンは「You are OK, but I'm not OK.」の心理を表しています。自己実現に向けた理想的な心理は「I'm OK. You are OK.」であり、これを目指すことが大切です。



天使 お疲れ(4)

 

 

【 本論 】

 

このタイプは、日本の職場では、部下から頼りにされる理想的な中間管理職として支持されています。もちろん、あくまでも部下視点です。

 

このタイプは、比較或いは絶対高値のNPによって「部下に対して非常に面倒見がよく」、比較或いは絶対高値のNPと同ACによって「親身になって相談に乗る」姿勢を持っていて、頼まれると"No"と言えない性質でもあります。尚言えば、自分が世話を焼かないと気が済まない傾向でさえあります。この"世話焼き"な性格から、部下や同僚との関係が円滑になり、多くの場合、組織の潤滑油としての役割を果たすことができるのです。

グラフ形状としては、一見、と似ていますが、現実検討味と論理的思考、処理能力のAのエネルギーに違いがあります。N型がAが比較最低値であるのに対して、N型はそれほど低い値ではなく比較順高値なのです。このためルーティンワークや、ちょっとした工夫改善には能力を発揮します。加えて面倒見がよく、親身になって相談に乗るわけですから、部下から絶大な支持を受けるのは頷けます。


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しかし上司からはどうでしょう。もちろんそうした特性を正面から否定するものではありませんが、面倒見がよ過ぎることで、部下に任せてもよい業務を自分で抱え込んでしまい、このことで部下の成長を阻害する可能性があります。これが特定の部下との関係に限らないものですから、総じて部下の経験値を増やす機会が奪われがちで、チーム全体の成長を妨げてしまうリスクがあるのです。そしてN型特有のストレス葛藤の蓄積と疲弊があるのです。

型「おふくろさんタイプ」の管理職は、N型特有の自己犠牲的な姿勢が評価される一方で、組織の進化という観点ではボトルネックとなることもあるのです。実際にN型の管理職が長年同じ部署でマネジメントしていると、その組織は業績面でもチームの状態面でも安定して良好な状態が続きますが、一方別の見方をすると、旧態とした価値観と文化であり、チームメンバーの成長は習熟面ではそれなりですが、レベルアップという面ではさほど芳しくありません。チームメンバーにしてみればN型の上司のマネジメントを支持し、それに依存して安心してしまいますので、危機感が薄れ、よって成長が鈍化するのです。


従って部下からは大いに支持されるものの、上司からしてみれば厳しさの欠落と、そのことによる真の意味での部下育成に課題を感じるのです。


外国人/男性/ビジネスマン/oh no/困る/さげ/両手を広げる/残念/悲しむ

 

さてN型特有のストレスによる葛藤蓄積傾向は、ご多分に漏れずNⅡ型にも当てはまります。N型はそこそこに高いA(大人の自我)と比較最高値又は絶対最高値のNPACによって、猛然と世話を焼いていきますので、そしてAに裏打ちされた世話焼きは、日常レベルのことであれば奏功し続けていきますので、そうした成功体験が益々以て輪をかけるように世話焼きを加速させます。一方で比較最高値或いは絶対最高値のACと真逆の低FCのセットによって自分は一切楽しめません。この状態が続いていくと世話を焼く本人の疲労は極限に向かっていってしまいます。そして蓄積し続ける葛藤も。

まじめで頼りがいのある中間管理職が、ある日突然大病を患ってしまったり、長期入院するケースには、このエゴグラムパターンが疑われます。TA(交流分析)では、このようなタイプを「ビッグ・ママ」と呼びます。家族のために一生懸命尽くし、家事をテキパキとこなすものの、自分自身の楽しみを犠牲にしているため、精神的にも身体的にも疲弊していき不眠症状に悩むようになっていきます。そして夜食やアルコール摂取などで蓄積した葛藤を癒したりごまかしたりして、肥満がちになるケースになぞらえての命名です。もちろん、本人の健康面のインシデントであることは言うまでもありません。そして組織業務に穴を空けることを考えれば、それは組織のインシデントでもあるのです。


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昨今の政府主導の"働き方改革"は、まさにN型、そして準じてUAC優位型W型がメインターゲットになっていることは言うまでもありません。政府が主導する以上、国民一律の誘導、推奨、規制でなくてはならないので、産業界全体を巻き込む大きな流れになっているだけです。そうした背景を、隠れたメインターゲットである本人も、周囲の人間も理解しておく必要があります。

NⅡ
型はチームメンバーや部下からの支持が大きいことから、自分が多くの人々から必要とされている自覚があり、このままではエゴグラムパターンはなかなか変化しません。どれだけ忙しく立ち回って疲弊しても、ストレス葛藤が蓄積しても「これが私の生きる道」と自己肯定してしまうのです。それはNPの比較或いは絶対高値による受容や許容のエネルギーがそうさせているものと思われます。

よって周囲の理解、ケアが必要です。

但しFC起因のグラフ上の凹みがそう大きくない場合、またFC値が日本人平均エリアの高位置かその上位エリアにあるような場合は、さほど心配はいらないでしょう。他者を気にかけながら、そしてかいがいしく世話を焼きながらも、そこそこ自分が楽しめる工夫が為されることを期待できます。「ビッグ・ママ」と「ナイス・ママ」 は、グラフ上では紙一重といったところです。

 

 

参考:金子書房「新版 エゴグラム・パターン/TEG(東大式エゴグラム)第2版」


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定型文(記事02本文複写)
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エゴグラムは交流分析のツールです。

そのエゴグラムのタイプ名称は大変キャッチーです。これはエゴグラムの考案者である ジョン・M・デュセイ の師 エリック・バーンが、交流分析を世間に広く認知せしめ市民権を得る狙いで、その著書「人生ゲーム」のなかで敢えてキャッチーにタイプ名称を紹介したことに端を発します。

以来そのキャッチーな名称が独り歩きして、ともすると分析結果として、その名称で自分の思考特性、言動特性を規定されてしまうと、また繰り返しその名称で他者から揶揄的にパターン化されると、そのタイプ名称に自らをはめ込んで、自らのよりよい変化を規制してしまうということがありました。

キャッチーな名称は、キャッチーであるが故におもしろ笑しく多用されるものです。多用されればされるほど、された方は変化に対する規制マジックが働いた状態となり、エゴグラムの改善が進まなくなるのです。

実際に日本の学会でも、型名(M型とかN型とか)はさておき、タイプ名("がんこ親父タイプ"とか"いじけタイプ"とか)は、日本のエゴグラムの概念体系から抹消しようとの動きがあったようです。そして遂に2019年の東大式エゴグラム検査の改定では、そのタイプ名称が削除されています。

タイプ名称はキャッチーでわかりやすいので、エゴグラムの知識を得、それを活用できるようになるためにはとても有効です。この観点で、私共の研修ではそれ(以前のタイプ名称)を継承し、それによって基本的な理解促進を図っております。

一方で上述のような危険、学会の方向性、そして実際のエゴグラム図書からの削除という事実もあります旨ご賢察、ご注意くださいますようお願いいたします。いたずらにタイプ名称を口にして、他者をラベリングすることはお控えください。


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