カテゴリ:🔴エゴグラム
低位型(第4類)
UⅢ型
いじけタイプ
UⅢ型(自我名称付)


U型共通の前提 ]

 

U型は3タイプありますが、いずれの場合もフラストレーションやストレスによる葛藤を溜め込みやすく、それらの自己浄化が難しいという特性があります。そのため、自己実現がしにくい傾向があるとされています。

 

CP(父親的自我)の比較高値或いは絶対高値によって批判力が高く理想主義者であるにもかかわらず、一方ではAC(従順な子供の自我)の比較高値或いは絶対高値によって他者の顔色を気にしてしまい、FC(自由な子供の自我)の比較低値とACの比較高値がセットになっているようであれば、自分の意見を言いづらい日々が展開していきます。

 

例えFCが比較高値であったとしても、ACも同等エネルギーであるので、言いたいことが言えていそうで、実は他者の顔色を気にして言いきれていない状況が多くなります。従っていずれのケースでもイライラか悶々とした葛藤が溜まるわけです。


一方で、そうした現状を打開するために必要な客観と処理能力のA(大人の自我)のエネルギーが低いので、そうした状況がなかなか改善しなく、誰かの助けを借りるかまたは環境から逃避しなくては、その状況から抜け出すのが難しいとされています。

 

いずれのU型であっても、ACエネルギーによって普段はにこやかで素直に見えるものの、その裏では大きな葛藤を抱えていることが多くあります。このままの状態では自己実現が難しいため、周囲の人が親身になって相談に乗り、場合によっては環境要因のカウンターパートに理解を求めながら負担を軽くしてやり、同時に、寄り添いながら感応や言動パターンの改善を図っていく必要があります。


いらいら/ストレス/葛藤/自律神経/心の病

 

 【 本論 】

 

このタイプの特徴は、先ず現実的ではない高い理想(A低値&CP高値)を追い求めるところから始まります。理想が高ければ高いほど、現状は実現に遠いのが道理です。更に現実検討味であるA(大人の自我)エネルギーが低いうえでの理想設定では、余計に現実化されにくいところです。しかし現実化されていなくても、理想に遠くても、そこに不寛容のエネルギーは作用せず、逆に「そんなもんだよね」とばかりに、その理想と現実のギャップを受け入れてしまう(高NPエネルギー)ところが、このエゴグラムパターンの大きな特徴です。

「どうせそんなもんだよ。俺(私)なんて」「時代が〇〇なんだから仕方ないよ」などと、ダメな自分も、不都合な状況も、すべからく受け入れてしまいます。一方だからといって高い理想を捨て去ることもできず(高CP)、高い理想を掲げながらもできない自分や周囲を許容してしまう「いじけ」タイプという特色を示すわけです。

しかも現実検討味と処理能力の源泉たるAが低いものですから、そうした現状を打開して理想に近づくことも一向にありません。それでも理想と現状とのギャップを許容し続けます。


イラスト/苦笑い/男女/ビジネス/冷や汗/隠し事


一方でAの低さと高CP&高ACによる、的外れで他罰的な批判を持ち合わせているものですから、理想に近づかない理由を常に他責であげつらいます。このことから「進歩のない人間」と評されることも多く、人はいいものの(高NP&高AC)頼りにされません。

 

これらの結果、環境変化への適応が遅れたり、問題解決能力が育まれなかったりしますので、組織業務においてはチームの足を引っ張ることにもなりかねません。また他者の顔色が気になる(AC高値)ため、自分の意見を表明したり、欲求を満たしたりすることに難しさを感じていて、これによりストレス葛藤が溜まり続けます。よって本人自身の健康も蝕まれていきます。

 

具体的には、体調が悪いにもかかわらず会社に隠して働き続け、最終的に重病となり、長期療養や退職を余儀なくされるサラリーマンの例などが挙げられます。

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問題解決は遅々として進まないものの(A低値)、解決を諦めたくないので(CP高値&AC高値)「できません」と言えず、だから周囲の力を借りることもできない。しかしそのままでは一向に状況は改善されないが、それを知りながら、いじけてそのことを受容してしまう。「ダメな人間」「使えないヤツ」と思われたくないプライドが邪魔をして(AC高値&CP高値)、素直な自己開示ができないのである。そして事態が好転することがないと知っているからこそ、最終的な責任を問われた時の免罪符として、自虐的な仕事ぶりで半ば意図的に体調を崩していくのである。「これだけ頑張ったんだから許して欲しい」「これだけ自己犠牲を強いてきたのだから、むしろ褒めて欲しい」といった歪んだ欲求が透けて見える。
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このように、自己犠牲的な行動を演出して、相手に罪悪感を感じさせることによって報われようとする行為は、現実検討味のない"おりこうさんタイプ"の子供がよく使う手です。そのような子供時代を過ごし、そのまま大人になってしまうとこのような傾向が現れたりします。

 

このエゴグラムパターンは、TA(交流分析)でいうところの「私がこんなに無理しているのに」というマゾヒスティックなゲームを演じやすく、この行動は周囲に対する甘えの現れでもあり、また無意識のうちに現実を回避する習慣(AC低値)に起因するものでもあります。

 

組織業務における具体的なマイナスは以下の通りです。

🔳目標達成への意欲の低さ・・・現実的な行動を起こすことができず、目標達成への意欲が低迷するきらいがあります。

 

🔳コミュニケーション不足・・・高いACによって表面上は愛想よく立ち居振舞いますが、真の意味での自己開示が苦手なので、自分の意見や考えを伝えることをためらい、チームメンバーとの連携がうまくいかない可能性があります。

 

🔳ストレス葛藤によるパフォーマンス低下・・・ストレス葛藤を抱え込み、体調不良や集中力の低下を引き起こし、パフォーマンスが低下する傾向があります。

 

business-man glaph down



UⅢ型は、理想と現実の狭間で葛藤する、繊細で傷つきやすいタイプです。AC高値の人当たりのよさ、AC高値とCP高値による一見した社会性の高さ、AC高値とAFC低値による無批判な引き受けなどから、「常識的で、いつもニコニコしていて、なんでも引き受けてくれるいい人」と思われがちですが、人知れず苦悩をため込んでいます。このタイプには、本人が引き受けるからといって、多くの仕事を割り振ったり依頼したりしないことが肝要です。また過度の期待をして重責を担わせるのもタブーです。

上司や同僚はU型の特性を理解し、彼ら彼女らが無理をしすぎないように適切なフォローを行うことが求められます。オープンなコミュニケーションを心がけ、定期的なフィードバックを通じて、U型の人が無自覚に自分を追い詰めないようにサポートする姿勢が大切です。

つまりはN型同様、放っておいてはいけないタイプなのです。


一方で自立した仕事、人生を送りたいと考えるU型、N型の人は、自我バランスの調整を含めて、自分自身の強みと弱みをよく分析し、業務や自身の健康にマイナスが生じないよう強い意図でコントロールし続けていかなくてはいけません。

 

 

参考:金子書房「新版 エゴグラム・パターン/TEG(東大式エゴグラム)第2版」


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定型文(記事02本文複写)
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エゴグラムは交流分析のツールです。

そのエゴグラムのタイプ名称は大変キャッチーです。これはエゴグラムの考案者である ジョン・M・デュセイ の師 エリック・バーンが、交流分析を世間に広く認知せしめ市民権を得る狙いで、その著書「人生ゲーム」のなかで敢えてキャッチーにタイプ名称を紹介したことに端を発します。

以来そのキャッチーな名称が独り歩きして、ともすると分析結果として、その名称で自分の思考特性、言動特性を規定されてしまうと、また繰り返しその名称で他者から揶揄的にパターン化されると、そのタイプ名称に自らをはめ込んで、自らのよりよい変化を規制してしまうということがありました。

キャッチーな名称は、キャッチーであるが故におもしろ笑しく多用されるものです。多用されればされるほど、された方は変化に対する規制マジックが働いた状態となり、エゴグラムの改善が進まなくなるのです。

実際に日本の学会でも、型名(M型とかN型とか)はさておき、タイプ名("がんこ親父タイプ"とか"いじけタイプ"とか)は、日本のエゴグラムの概念体系から抹消しようとの動きがあったようです。そして遂に2019年の東大式エゴグラム検査の改定では、そのタイプ名称が削除されています。

タイプ名称はキャッチーでわかりやすいので、エゴグラムの知識を得、それを活用できるようになるためにはとても有効です。この観点で、私共の研修ではそれ(以前のタイプ名称)を継承し、それによって基本的な理解促進を図っております。

一方で上述のような危険、学会の方向性、そして実際のエゴグラム図書からの削除という事実もあります旨ご賢察、ご注意くださいますようお願いいたします。いたずらにタイプ名称を口にして、他者をラベリングすることはお控えください。


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