カテゴリ:🔴エゴグラム
低位型(第3類)
台形Ⅲ型
自己中心タイプ
台形Ⅲ型(自我名称付)


このエゴグラムパターンは、そのタイプ名が示す通り、自分を中心にした確固たる行動原理を持っています。このタイプの人々はとても自由で自己表現も豊か、そして感受性も高いため、常に自分が「楽しい」か「楽しくない」か、「好き」か「嫌い」かで意思決定を行う傾向があります。比較最高値或いは絶対最高値のFC(自由な子供の自我)とA(大人の自我)が、内発的な「したい」「やりたい」を上手に具現化していきます。このため、このタイプの人は、都度都度の意思決定が自分の内なる楽しさを追求する過程になりがちです。だから「楽しくなければ仕事じゃない」と言い放って憚らないのです。

なんといってもその最大の魅力は、活発なFCと論理的なAのコントラストが生み出す、次から次に創発されるクリエイティブなアイディアです。これにより、革新的な発想を業務に取り入れることができ、それらを効果的に関連付けながら輝かしい差別化を実現していく能力を持っています。


idea wall board writing


一方で、組織的業務の遂行においては次のような不自由があります。仕事において何かを「やらなければならない」という状況に置かれたとき、理想的にはその過程を楽しめる能力が求められますが、しかし台形III型の人々は、CP(父親的自我)エネルギーが比較低位となるため、「やらなければならない」、つまりマストに向かうことが苦手なのです。マストに向かうとなると制御が利かない高エネルギーのFCによって、そのマストをエンジョイすることが難しくなるのです。FC優位型の人がエンジョイするのは、あくまでも感性の塊であるFCによって導かれたなにかであって、マストではないのです。

しかしマストの内容が、たまたまFCによって導かれたなにかと一致するようなことがあれば、能力は最大限に発揮されます。感性、発想力、行動力の高FCを、コンピューターのような高Aが支えるのですから、発揮されるパフォーマンスやいかほどのものとなるでしょう。天才的で神がかったものとなるに違いありません。

もちろん。このように個人の楽しみや好き嫌いを重要視する姿勢は、組織内のチームメンバーにストレスを与えます。台形Ⅱ型本人の自分の楽しさが最優先され、比較低位のACやCPにより、周囲に対する配慮に欠く行動をとりがちなのです。結果として、仲間や上司からひんしゅくを買うこともあるでしょう。しかし当事者としては、ACの低さとFCの高さから、そうした事態に対して特段のストレスを感じることはなく、むしろ「楽しめている自分は得をしている」というような楽観的な捉え方をする傾向にあります。


犬/散歩/女性/日本人/公園/紅葉/よそ見/ぶれ/暴走 (2)


また批判的で理想、決まり、基準を追い求める自我(CP)の低さに起因して、プロジェクトが進む中で目的がぶれてしまうことも間々あります。もちろん目的がぶれれば本来の目標にも関心が向きません。結果として本来目指していたことがらに辿り着けないリスクがあります。しかし、本人にしてみれば「楽しければこれに勝るものはない」「おかげでまた新しいものが生まれた」と充実感たっぷりであったりします。

台形Ⅲ型は、その高い創造性と行動力を生かせば、組織にとって貴重な戦力となり得ます。しかし周囲への配慮や責任感の欠如(比較AC低値&比較NP低値&比較CP低値)、目標達成のための計画性の不足(比較CP低値&FC高値)は、組織的な業務遂行において大きなリスクとなるのです。

現状の強み、魅力を活かしながら、組織業務により適応していくためには、なんといってもCPとNPエネルギーを高めていく必要があります。その際はCPがイニシャティブを取りながらエネルギーを増幅していくことが大切です。


参考:金子書房「新版 エゴグラム・パターン/TEG(東大式エゴグラム)第2版」


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定型文(記事02本文複写)
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エゴグラムは交流分析のツールです。

そのエゴグラムのタイプ名称は大変キャッチーです。これはエゴグラムの考案者である ジョン・M・デュセイ の師 エリック・バーンが、交流分析を世間に広く認知せしめ市民権を得る狙いで、その著書「人生ゲーム」のなかで敢えてキャッチーにタイプ名称を紹介したことに端を発します。

以来そのキャッチーな名称が独り歩きして、ともすると分析結果として、その名称で自分の思考特性、言動特性を規定されてしまうと、また繰り返しその名称で他者から揶揄的にパターン化されると、そのタイプ名称に自らをはめ込んで、自らのよりよい変化を規制してしまうということがありました。

キャッチーな名称は、キャッチーであるが故におもしろ笑しく多用されるものです。多用されればされるほど、された方は変化に対する規制マジックが働いた状態となり、エゴグラムの改善が進まなくなるのです。

実際に日本の学会でも、型名(M型とかN型とか)はさておき、タイプ名("がんこ親父タイプ"とか"いじけタイプ"とか)は、日本のエゴグラムの概念体系から抹消しようとの動きがあったようです。そして遂に2019年の東大式エゴグラム検査の改定では、そのタイプ名称が削除されています。

タイプ名称はキャッチーでわかりやすいので、エゴグラムの知識を得、それを活用できるようになるためにはとても有効です。この観点で、私共の研修ではそれ(以前のタイプ名称)を継承し、それによって基本的な理解促進を図っております。

一方で上述のような危険、学会の方向性、そして実際のエゴグラム図書からの削除という事実もあります旨ご賢察、ご注意くださいますようお願いいたします。いたずらにタイプ名称を口にして、他者をラベリングすることはお控えください。


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