カテゴリ:🔴エゴグラム
低位型(第3類)
台形Ⅱ型
ボランティアタイプ
台形Ⅱ型(自我名称付)


このパターンでは、NP(母親的自我)のエネルギーが非常に強く、CP(父親的自我)やC(子供の自我)のエネルギーを凌駕しています。NPエネルギーの高さから、社会的理想の追求ではなく(CP相対低値)、また他者の心情を察するというよりも(AC相対低値)、とにもかくにも実際的な支援活動に奔走する傾向が見られます。このため、相手の感情や状況を無視して、過度なおせっかいを焼いたり、奉仕活動を行ったりすることがよくあります。現実検討味や処理能力の源泉となる高いA(大人の自我)値がそれを効率的にテキパキと行わせるので、それはもう凄まじい世話焼きエネルギーとなって表出され続けます。

よってこのパターンの人たちは「親切の押し売り」をしてしまうことが多くなります。NP優位型も似たパターンですが、NP優位型よりもAのエネルギーが高いため、より世話焼き行為が奏功すること、的を射ることが多くなってきます。しかしAC相対低値とCP相対低値がNPを暴走気味にさせ、結果、相手の気持ちを汲むことを忘れがちで、自分が提供する支援やサービスが本当に相手にとって必要かどうかを見極めることが難しくなりがちです。


ビジネス/デスクワーク/指導/アドバイス


また台形Ⅱ型は自己犠牲的な傾向が強く、従って猛烈な世話焼き行動によって自分自身が楽しめるわけではなく(FCの比較低値)、それよりも他者のために働くことに価値を見出して奮戦して止まないボランティア精神の持ち主です。他人に奉仕することで、直接的には満足を得られないものの、他者が幸せになることで代理満足を感じ、それが自分の存在意義につながると考える傾向があるのです。

このように周囲の人々に世話を焼くことは、TA(交流分析)でいうところの「世話焼き」ゲームとなります。「相手が望まない状況でも世話を焼きたがる」という一種の心理的なゲームです。このゲームがどれほど意図的かはさておき、相手にとっては負担となることがあるため、注意が必要です。

次にこのエゴグラムパターンが組織的業務に及ぼすリスクについて考えてみましょう。台形Ⅱ型の人々は、他者のために率先して行動するので、チーム内で頼りにされることが多いでしょう。しかし、その親切心が過度になると、以下のようなリスクが生じる可能性があります。


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🔳コミュニケーションの裏面的断絶・・・他者の意見や要望を十分に聞かずに行動するため、相手側が満足しないどころか、不満を感じることがある。しかし表面的な交流としては、相手は感謝をしなければならない立場なので、面と向かってその不満を表出させない。しかし、やっかいな人として交流頻度を低くしようとする力が働く。結果的に関係は断絶方向に近づく。

🔳燃え尽き症候群・・・自身の欲求や感情を抑えて、他者のために労力を注ぎ続けると、やり過ぎるが故に返報性の度合いが芳しくなくなっていく。「これだけ自分が身を粉にして世話を焼いているのに、なぜもっと感謝してくれないのか」と欲求不満が高じていき、その気持ちを満たそうとして尚のこと一所懸命に世話焼き行為を続けていく。そして疲弊。燃え尽きる。

🔳権限の不均衡・・・自分ひとりで仕事を抱え込みがちなため、他のメンバーの成長や業務分担機会を奪い、組織全体のバランスを崩す。


燃え尽き/疲弊/人形/イメージ


台形Ⅱ型の人は、世話焼きをする前に、相手が本当にそれを望んでいるのか確認する癖をつけるとよいでしょう。つまり相手の気持ちに寄り添うということ。また世話焼きをしたからといって、感謝を求めるのをやめることも必要です。そして他人を助けること以外にも、自分自身を満たす喜びを見つけることも大切になってきます。そのためには、なにかを始める前にはまず一呼吸おいて、全体を俯瞰しながら、また将来に思いを馳せながら意思決定をしていくようにしましょう。

台形Ⅱ型の人は、周囲の人を助けたいという強い思いを持っている一方で、自分のことを見失ってしまっている可能性があります。冷静になる必要があります。


参考:金子書房「新版 エゴグラム・パターン/TEG(東大式エゴグラム)第2版」


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定型文(記事02本文複写)
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エゴグラムは交流分析のツールです。

そのエゴグラムのタイプ名称は大変キャッチーです。これはエゴグラムの考案者である ジョン・M・デュセイ の師 エリック・バーンが、交流分析を世間に広く認知せしめ市民権を得る狙いで、その著書「人生ゲーム」のなかで敢えてキャッチーにタイプ名称を紹介したことに端を発します。

以来そのキャッチーな名称が独り歩きして、ともすると分析結果として、その名称で自分の思考特性、言動特性を規定されてしまうと、また繰り返しその名称で他者から揶揄的にパターン化されると、そのタイプ名称に自らをはめ込んで、自らのよりよい変化を規制してしまうということがありました。

キャッチーな名称は、キャッチーであるが故におもしろ笑しく多用されるものです。多用されればされるほど、された方は変化に対する規制マジックが働いた状態となり、エゴグラムの改善が進まなくなるのです。

実際に日本の学会でも、型名(M型とかN型とか)はさておき、タイプ名("がんこ親父タイプ"とか"いじけタイプ"とか)は、日本のエゴグラムの概念体系から抹消しようとの動きがあったようです。そして遂に2019年の東大式エゴグラム検査の改定では、そのタイプ名称が削除されています。

タイプ名称はキャッチーでわかりやすいので、エゴグラムの知識を得、それを活用できるようになるためにはとても有効です。この観点で、私共の研修ではそれ(以前のタイプ名称)を継承し、それによって基本的な理解促進を図っております。

一方で上述のような危険、学会の方向性、そして実際のエゴグラム図書からの削除という事実もあります旨ご賢察、ご注意くださいますようお願いいたします。いたずらにタイプ名称を口にして、他者をラベリングすることはお控えください。


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