カテゴリ:🔴エゴグラム
優位型(第1類)
AC優位型
依存タイプ
AC優位型(自我名称付)


エゴグラムの考案者であるデュセイは、このタイプを「壁の花」と名付けました。それはこのタイプの人が自主的に動けず、誰かの指示や介入がなければ、見栄えの調整や行動の変更ができないという特性を持つためです。要するにこのタイプの人々は「指示待ち」であり、何をすべきか自分で決断することが苦手だということです。

AC(従順な子供の自我)優位型の人々は、世話を焼いてくれる人がいないと動けないことがしばしばです。他者の顔色を過度に気にするため、それまでの流れにない自発的で新しい提案や行動を採択することに対して、大いに困難を感じています。

周囲に揉め事が起こると、積極的になだめ役として動くことも多いですが、それは揉め事の延長線上で、自分に火の粉が降りかからないようにするためです。自分の近くの揉め事が大きくなれば、その当事者たちは、やがて「どちらの味方か」という刃をのど元に近づけてくるのです。すると決断を迫られます。そして味方しなかった相手からは恨まれ、つまりそういう矢面に立つことになるわけです。ですから、そうした将来に備えて、矢面に立たずに済むように未然防止策を講じるということです。こうした特性から、AC優位型の人は"八方美人"となりがちでもあります。


日本人/男女/2ショット/笑顔/談笑/カップル/ベンチ/八方美人


平和を好み、小市民的な価値観を持つAC優位型の人々ですが、ACエネルギーが突出して高まった結果、問題の根本的な解決を目指すのではなく、揉め事が起こらないことを目的化してしまうことが往々あり、この場合、何が正しいのかではなく、周囲がどうするのか、周囲がどう思うのかに基づいて判断、行動してしまいます。そのため「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という精神状態が常態化していきます。また同調圧力に極めて弱いタイプとも言えます。

従って本人にこれといった悪意がなくても、知らず知らずのうちに不正や犯罪の片棒を担がされてしまうこともあり、またそのような事態に陥ったとしても、周囲の顔色が気になって是正することが難しいので、すこぶる注意が必要です。

AC優位型の人々は、命令されたことをコツコツとこなすので、職場では真面目で努力家と評されることも多いですが、地味でおどおど、自信なさげに振る舞うことから、内的な不安が高いことが窺えます。そうした不安があるがために、職場内で矢面に立つことができず、周囲が誤った方向に進んでもそれを修正することができない弱さにつながってしまうのです。

また、TA(交流分析)で言う「ひどいもんだ!」や「哀れな私」といったゲームを演じがちで、自分を悲劇の主人公に仕立て上げ、大げさに自らの状況を宣伝することがあります。


businesswoman-angry-otubonesama


AC優位者は、ACの突出高エネルギーにより交渉も、抗弁も、駆け引きも、断りもできないので、表面上は素直に依頼事項や指示命令を受けるのですが、しかしそれは心の底から従っているわけではありません。従って葛藤が溜まっていきます。そしてその葛藤は直に相手に突きつけることはないので(AC高値により嫌われたくない)、結果内憤化し、そのエネルギーが被害者意識となって高じていくのです。それ故自らを「悲劇の主人公に仕立て上げ、大げさに自らの状況を宣伝する」ゲームのプレーヤーにキャスティングしてしまうのです。

このようなゲームでは、一時的に他者からの同情を誘発するかもしれませんが、長期的には逆に周囲から嫌悪を引き付けることとなり、組織内での人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらのゲームは、繰り返せば繰り返すほど自らの被害者意識を強めますから、故に職場内の嫌悪も増幅し、組織全体の士気や協調性を損なう恐れがあります。

ところが難しいもので、AC優位型が持つプライド(自信がないにもかかわらず他者からダメな人間だと思われたくないというプライド)は、他者が手を差し伸べようとした際にそれを拒絶することがしばしば。"結構です" や "同情されたくありません" という反応で、あくまで自らの立場(ダメな人間ではない)に固執し続けるリスクがあります。このため、彼らに対するサポートやアドバイスが効果的に機能せず、組織の改革や改善が遅れる可能性があります。


参考:金子書房「新版 エゴグラム・パターン/TEG(東大式エゴグラム)第2版」


───────
定型文(記事02本文複写)
───────

エゴグラムは交流分析のツールです。

そのエゴグラムのタイプ名称は大変キャッチーです。これはエゴグラムの考案者である ジョン・M・デュセイ の師 エリック・バーンが、交流分析を世間に広く認知せしめ市民権を得る狙いで、その著書「人生ゲーム」のなかで敢えてキャッチーにタイプ名称を紹介したことに端を発します。

以来そのキャッチーな名称が独り歩きして、ともすると分析結果として、その名称で自分の思考特性、言動特性を規定されてしまうと、また繰り返しその名称で他者から揶揄的にパターン化されると、そのタイプ名称に自らをはめ込んで、自らのよりよい変化を規制してしまうということがありました。

キャッチーな名称は、キャッチーであるが故におもしろ笑しく多用されるものです。多用されればされるほど、された方は変化に対する規制マジックが働いた状態となり、エゴグラムの改善が進まなくなるのです。

実際に日本の学会でも、型名(M型とかN型とか)はさておき、タイプ名("がんこ親父タイプ"とか"いじけタイプ"とか)は、日本のエゴグラムの概念体系から抹消しようとの動きがあったようです。そして遂に2019年の東大式エゴグラム検査の改定では、そのタイプ名称が削除されています。

タイプ名称はキャッチーでわかりやすいので、エゴグラムの知識を得、それを活用できるようになるためにはとても有効です。この観点で、私共の研修ではそれ(以前のタイプ名称)を継承し、それによって基本的な理解促進を図っております。

一方で上述のような危険、学会の方向性、そして実際のエゴグラム図書からの削除という事実もあります旨ご賢察、ご注意くださいますようお願いいたします。いたずらにタイプ名称を口にして、他者をラベリングすることはお控えください。


─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
この記事を最後までお読み頂きありがとうございました。
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
右下2つのバナーリンクを1クリックずつご評価頂けると喜びます。
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─


 にほんブログ村 経営ブログ 組織・人材へ  NBRB sugasan poti 03c   

▲ にほんブログ村と人気ブログランキングに登録しています 
▲ より多くの皆さまにお読み頂くためにご協力をお願います 
▲ 左右2つのイラストボタンを1クリックずつお願いします
 


イラストボタンについてのご説明とお願い ─ ─ ─ ─ ─
上記左右それぞれのイラストボタン(バナーリンク)をクリック頂くと、各ランキングサイトで、当ブログの人気ポイントが1クリック分ずつ付与されます。その際、ランキングサイトのページが別画面で展開しますが、ポイントに関しては、それ以上の手続きは不要です。但しイラストボタン1つあたり、1ご利用者さまにつき1日1回のみポイント加算が有効となります。日をまたいで少しずつご愛読頂き、都度いずれかのカテゴリ、記事から、それぞれのボタンをクリック頂けると嬉しく存じます。ランキングサイトで人気上位になると、広くたくさんの皆さまに当ブログが目に留まるようになります。たくさんの皆さまに気づきを共有頂きたく願っています。記事内容に共感、賛同頂けるかたはイラストボタンのクリックに、なにとぞご協力をお願いします。